危険!セルフネグレクトとは 孤独死や孤立死の関係について

孤独死という言葉以外に、孤立死という言葉があります。孤立死とは孤立状態で、一人で亡くなり、長時間発見されず、そして関係者がいないか、または存在しても関係を持たないというなくなり方を言います。孤立死の原因の一つとして注目されているのもに、『セルフ・ネグレクト』があります。ここでは、セルフ・ネグレクトについてご説明します。

セルフネグレクトとは

セルフネグレクトとは、高齢者が通常の生活において、当然に行うべく行為を行わない、あるいは行う能力がないことから、自分自身の心身の安全や健康を脅かされる状態のことを言います。具体的には、認知症などにより、判断力、意欲の低下があることなどを指します。

セルフネグレクトと孤立死の関係や現状

平成23年4月のニッセイ基礎研究所の調査報告書によれば、収集した孤立死事例の80パーセントにセルフネグレクトと考えられる事例が含まれ、セルフネグレクトが孤立死に至る大きなリスクになっている可能性が高いとされています。しかし、自治体における取組みとしても、孤立死について特に定義を設けていないというところが85パーセントを占め、全体の70パーセントの自治体は孤立死事例の情報収集は行われていないことがわかってきています。

自治体が調査するうえで、高齢者自身からの支援拒否や地域、家族間のつながりの希薄化が障壁となっており、孤立死事例に対して、情報をデータ化して保持している団体は、全体の70パーセントの自治体のうち、3分の1程度しか把握できていない状況のようです。

今後必要なこと

高齢者の孤立死は今後ますます増加っしていくことが懸念され、実態としても15,000人という人が孤立死によって亡くなっている現状です。社会的に死後から早期発見できる体制というものが必要になってきます。